earth(アース)

今日、ドキュメンタリー映画、「earth(アース)」を観に行った。
この映画を撮ったスタッフっていうのが、NHKスペシャルプラネットアース」と同じスタッフで、いくつかの映像は「プラネットアース」と同じものだった*1けど、映像の美しさはさすがに圧倒的。
で、観て思ったこと。
もののけ姫」を思い出しちゃったなあ……
なんだそりゃと思った人もいるかもしれないけど、ナレーションの内容のせいなんだわ。
地球温暖化を食い止めるために、みんなで頑張ろう」という内容で〆られてるんだけど、そこでつながってきちゃうんだ、「もののけ姫」に。
当時はいろいろ言われた作品だけど、やっぱり重大な主題が入ってるんだよね。
それは「ある程度発達した人類文明と大自然との共存は、本質的には不可能」というものだ。
実際、いくらエコだエコだと言ってみても、一度回りだしてしまった歯車を逆回転させることは難しい。
やらなきゃもっと破滅的な事態になることはわかっているが、今、人類がやろうとしていることって、“最悪の事態を先延ばしにする”ことでしかない。
もし、本当に地球のためになる暮らしをしたかったら、ぶっちゃけ産業革命以前の生活をするのが一番手っ取り早い。できれば、もっと前の各村々で自給自足の生活をしていたころまで戻れれば。
でも、それができる人はほんの一握りだろう。
ならどうするか。
やっぱり、“本来は相容れない文明と自然”ということを頭に入れつつ、グダグダと次善の策を講じ続けるほかはない。
それが、「もののけ姫」のラストシーンとその後と重なるわけなんだな。


結局人類って、地球上に生まれながら、それをはみ出してしまった生き物なんだとつくづく思うねえ。

*1:時間の関係上か、残酷なシーンを避けたのか、肉食獣が獲物を捕らえるシーンまでは映しても、それを喰らっているシーンは流れなかった