鑑賞その他

まず、午前中に「ゴジラ」(1954年/昭和29年)デジタルリマスター版鑑賞。一部ネタバレ。
まず思ったのが、今の時代に生きている我々は“ゴジラ”がなんなのか知っている。何が出てくるかもわかっている。でも、公開当時の人々にとって(一応ポスターでは描かれていたものの)、“なんだか得体の知れないもの”だったはずなんだよね。あの鳴き声だって、聞いたこともなかったはずだ。
その点、全部知っちゃってる我々は、その分インパクトは薄いんだよなあ。
べつな意味でのわくわく感はあるけどね。全てのゴジラ作品の原点だし。
改めて全編きっちり見て、多少ツッコミどころがあったものの*1、当時の人が見れば戦時中をほうふつとさせるような映像がちりばめられ、ただの娯楽作ではないことが一目瞭然だ。
一通り見て、劇場公開時に見た「ゴジラ」(1984年)がかなり原点回帰していたのだと改めて思った。
最後のとどめの方法は違うものの、ストーリーの流れは結構似てるし。ちなみにゴジラの倒し方としては、1984年版のほうがリアル。現実に取りうる方法だから。
でも、この第一作オリジナルゴジラ、結末わかってたのになんとなく涙が出てきた。
ゴジラは別に、人間の暮らしを破壊しようとしてるんじゃなくて、行き場をなくして生活圏を広げようとしたゴジラと人間の生活圏がたまたま重なってしまったがために起こった悲劇、という感じがする。まあ、力が圧倒的過ぎて破壊神と化してるんだが。
そして、当時相当大騒ぎになったはずの“水爆”のイメージがかなり強調されている。
で、これはドキュメンタリーのほうでも触れられていたことなんだけど、ゴジラのテーマとして有名なあの曲が、実は正確にはゴジラがらみじゃないんだよね。
ゴジラと戦う人間側の描写にかぶせられている曲だったのだ。
今じゃすっかり、ゴジラのテーマになってるけど。
そして、改めてデータを確認して、ゴジラ第一作公開が1954年11月3日。自衛隊発足が1954年7月1日。うわぁ、タッチの差で自衛隊存在してるわ。
映画の中では一言も言ってないけど、ゴジラに対峙してたのは絶対自衛隊だな。
当時から、頑張っていたんだなあ。


午後からは、生活習慣病専門クリニックへ行く。
ただ、漢方での診察なんだけどね。
今飲んでいる漢方薬は、もうちょっと続けましょうということで、また薬をもらって帰ってきた。
しかし、もう一度見たいな、初代ゴジラ

*1:たとえば劇中で発表されていた200万年前はジュラ紀ではない。ジュラ紀は約1億9960万年前から約1億4550万年前まで