鑑賞

予定が中止になったので、先日録画した「かぐや姫の物語」を鑑賞する。
しかし、本当に他のアニメとは一線を画する作品だな。
内容は、よく知られた竹取物語にわずかに肉付けしてある感じなのだが。
竹取の翁と媼のままでいられたら、きっと姫ももっと幸せだったのだろうな。なまじ余計な価値観に縛られてしまったからな……
そしてとにかく、映像表現がすごいというかなんというか。あれは、下手なCGアニメよりよっぽど手間かかるわ。
筆で描いた様なタッチがそのまま生かされているのだが、あんな線、そのままじゃコンピュータじゃ色付け不可能だ。
そのため、色付け用のガイド線を絵の中に別に書き込んで彩色したのだとメイキングで言ってたが。それだけで相当な手間だ。
いわゆる“きれいな線”のほうが、彩色も動画を書き起こすのも楽に決まっている。それでもあえてあれをやったというのがすごい。
改めて、高畑勲監督のご冥福をお祈りします。