A案可決

臓器移植法改正案、今日A案が可決された。
A案は、年齢制限をなくし、本人の意思が不明でも家族の承諾があれば臓器提供できるという内容だが、他にも意思表示できる年齢を12歳に引き下げるB案、今の判定方法をより厳密にしたC案、家族の承諾のほかに第三者による判断を仰ぐD案と、4つの法案が今国会に提出されていた。
個人的には、多少修正するにしても、このままA案が成立してほしいと思っている。
そりゃ、「脳死を人の死とするなんて論外だ」という強固な意見があるのは知っている。だからこそ、C案が提出されたんだから。
でも、一度脳死になってしまったら、それは不可逆性の変化になる。つまり、生命維持装置をはずしたら、生きてはいられないということだ。
もちろん、機械で生かされている状態であっても、体は温かいし、心臓は動いている。
でも、意識が戻ることはないし、ましてやもう一度その人の人格が復活することなんてありえない。
私は別に、「脳死は人の死ではない」という人たちまで臓器提供をするべきだなんてこと、これっぱかりも思わない。
ただ、「自分の親族が生きた証として、その人の臓器で救える命があるなら救いたい」と考える人もいるはずだ。
そういう人の思いさえ、現行法では本人が意思表示カードを携帯していなければ無視される。
そして、臓器提供者が現れるのを待ちながら、力尽きて亡くなっている人たちがいる。
これをどうにかしないと、日本て国は世界からあきれられる。
WHOでも、臓器移植手術は自分の国の中で行うように、という勧告が出される事になっている。当然の流れだよね。
どこの国だって、臓器提供者が余ってるわけじゃない。
今まで日本からの移植希望患者を受け入れてくれていた国だって、人道的見地から無理をして受け入れてくれていたに過ぎない。
いつか、誰かが踏み出さなければならなかった道だと思う。