電王戦

溜まっていた録画を消化したり、編み物を進めたり。
それで、興味深く見たのは、「将棋電王戦」を見つめたETV特集だった。
つくづく、コンピュータの強みって、いつでも冷静で疲れないことなのだと思った。
それもこれも、機械学習(いわゆるディープラーニング)という新しい学習法を取り入れたAIの登場がきっかけなんだな。
過去の膨大な棋譜を読み込み、“勝ちにつながる”局面パターンを学習、コンピュータ同士で24時間ぶっ続けで対局を行い、今の形が定着してからの、記録に残る人間同士の全ての対局数より多い数の対局データを集め、ついにはプロ棋士を圧倒する実力を身に着けてしまったのだ。
今回の対戦相手のプロも、練習時に全然ポナンザ(ソフトの名前)に勝てず、本番でも勝てる機会はあったのに、結局自分の読みを自分で信じきることができず、2戦2敗を喫してしまった。
コンピュータが、うっかり悪手を差してもそれに動揺することなく、逆にそれを見て疑心暗鬼になったプロが攻めきれずに勝機を逃すというのを目の当たりにして、「コンピュータってそういう意味ではパニクらないもんな」と。疲れて判断ミスをするということもないしねえ。
そういや、番組の最後に電王戦に羽生善治名人が参戦するという情報があったが、この人は以前から冷静に「コンピュータがプロを破る日が来る」と予想していた人でもある。ご自身がAIに興味を持っている*1ので、参戦は不思議ではないなと思った。
さて、どうなるだろうか。

*1:以前、NHKスペシャルでAIを特集した番組に出演