停電なし

今日も計画停電はなし。
会社も大半休みだし、気温も高めなら暖房の電力もかさまない。
福島第一原発のほうも、徐々にいいほうに向かってきているような気がする。
一部の原子炉の電源が回復したという情報もあるし、自衛隊ハイパーレスキュー隊の決死の放水で冷やされた3号炉も、放射線量がかなり減少したという話だ。
何とか「最悪の事態は脱しました」と関係者が記者会見する日が来ることを祈りつつ、ふと思った。


いまだ、買占めが続いているという。前にも書いたと思うけど、それって意味のあることなのだろうかね。
ただ「何となく不安だから、とりあえず買い込んでおく」という理由で買っている人、それならやめるべきだ。
ガソリンを例にしてみると、こういうことだ。


ある元売会社が、大型タンクローリー10台分のガソリンを用意できたとする。
そのままなら、その10台のタンクローリーはそっくり被災地へ向けて出発する手はずになっていたとしよう。
ところが東京あたりの小売店から「ガソリンがもうありません。お客さんに責められるので、ガソリンをください」と連絡されたら、まわさないわけに行かなくなってしまうだろう。
結果、被災地に出発できるのが6〜7台になってしまうことは、充分に考えられるのだ。


ガソリンだけじゃない。
乾電池しかり、食料品しかり、トイレットペーパーしかりだ。
東京あたりなら、来週後半にはまず物資が入ってくるという。
我々なら、その数日は十分待てる。だが、ギリギリの状態で過ごしている被災者の人たちは、その数日が待てない可能性があるのだ。
「ガソリンが来るのがあと一日早ければ、ばあちゃんは死なずに済んだのに」
こんな悲劇が本当に起こる可能性があるのだ。
買占めをしている人たちは、間接的に被災者の首を絞めているのだと自覚したほうがいい。


我々は待てる。だが、被災者はもう待てない。