プロフェッショナル

「プロフェッショナル仕事の流儀」先週放送分を見る。
今回は、第二の小沢征爾といわれる、ヨーロッパを中心に活躍する指揮者。
失敗すれば次の契約はない、という厳しい世界で、日々戦っている人。
どんな困難な状況になっても、諦めずに*1最善の努力を続けるタフな人だ。
実際、ワーグナーのオペラ「トリスタンとイゾルデ」に、初めてトリスタン役に挑む*2人物を抜擢、練習を続けた。
それが、本番3日前の全体リハーサル直前に、イゾルデ役の女性の声が出なくなるというアクシデントが起きた。
そのとき彼は、指揮をしながら自分がイゾルデの歌を歌って代役を務めるという離れ業を演じる。
指揮者の代役に引っ張られ、トリスタン役は無事にリハーサルを乗り切った。
公演は成功し*3、オペラ界に新しいスターが誕生した。
それを演出したのは、その歌手を抜擢した指揮者だ。
彼は今日も、崖っぷちの戦いを続けている。

*1:というか、責任をひとりで背負って

*2:トリスタン役は大変な難役で、クライマックスには40分の独唱をこなさなければならない。世界のオペラ界広しと言えども、トリスタン役をこなせるテノール歌手は10人ほどしかいないという

*3:結局イゾルデ役は代役が立てられたが