映画鑑賞

今日、母と映画を見に行った。
見てきた映画は、「ALWAYS三丁目の夕日
私は、本当に見たい映画を見に行くときは、絶対に銀座日比谷の映画街へ行く*1。なんとなくだが、“劇場の格”が違うような気がするのだ。あくまでも、“気がする”レベルだけど。
よって、今日に観に行ったのも、有楽町マリオンの中の日劇PLEXだ。
見た感想だけど……泣きました。
物凄く感動したというわけじゃないんだけど、見ているうちにこみ上げてきて、気がついたら涙が溢れていた、という感じ。
そして、映画に描かれている世界が、本当に懐かしいというのもその理由のひとつだったかも知れない。
私が小学校の低学年だった頃まで、確かに同じ空気が流れていた。
無論昭和33年には、私など影も形もないどころか、私の両親が知り合ってさえいなかった。でも、あの映画で描かれた商店街は、道がすでに舗装されていたところを除けば、私が幼い頃過ごした商店街にそっくりなのだ。
子供の頃、旧盆の頃に母の実家に里帰りするために訪れた上野駅は、間違いなく、列車の行き先がかかれた札が改札の上にぶら下がっていたし*2、引いている機関車が電気機関車に代わっただけで、ドアも手動で開ける客車が残っていた。
今はたった1路線しか残っていない都電*3だけど、私の断片的記憶で、上野の山にも都電は走っていた*4
その後に訪れたモータリゼーションの波に洗われ、交通の邪魔にされた都電は、次々に姿を消した。今となっては、残っていれば、バリアフリーエコロジーな乗り物になっていただろうにと思う。
「ALWAYS三丁目の夕日」を見て、果たして今の私たちは、何を置き忘れてきてしまったのだろう、とふと思った。
果たして「50年後の夕日も美しい」と、今の私たちが言えるんだろうか……

*1:銀座や日比谷の映画館に掛かっていない作品は、どうしようもないが

*2:現在は、当然のことながら電光掲示板に変わっている

*3:最後の都電は、早稲田-三ノ輪間を走る「荒川線」。専用軌道を走っている区間が長かったので、かろうじて生き残った

*4:そこの踏み切りで子供心に怖いと思った何かがあったらしく、つい最近まで踏切が大の苦手だった