ある集団

午前中、ちょっとごたごたした。
某JRの駅まで行って、結局そのまま帰ってきたりして(苦笑)。
風邪気味で、喉痛いってのに……


で、その駅で待ちぼうけしているときに、ある光景を見た。
それは、“高齢者疑似体験”をしている人の一団。
高齢者疑似体験とは、白内障を再現した透明度の低い黄色いゴーグルを付け、皮膚感覚の鈍さを再現するために手袋をはめ、関節のこわばりを再現するために片ひざにサポーターをはめ、足の衰えを再現するために足首に重りを巻き、その状態で歩いたり日常のことをやってみるというものだ。
それを見ていて「あくまでも、疑似体験は疑似体験だなあ」と思った。
なぜなら、ほんとはみんな若いから、基礎体力が違うんだわな。
そりゃ、やらないよりやったほうがいいに決まっているが、たとえばバッグの中をいじっている間に、杖を倒してしまったりする。
それをみんな、あっさり無造作に拾っちゃうんだ。当然だけど。
本当に杖を頼りに歩いているお年寄りなら、同じようにうっかり杖を倒してしまったら、拾うのは一苦労のはず。
特に若い男性の被験者など、サポーターによるひざの動かしにくさをものともせずに、大またで横断歩道を渡り、階段を平気で下りてくる。
本当に足が悪いわけじゃないからなあ……
それに、杖の使い方がぜんぜん違う。みんな、オシャレ用のステッキのように使ってる。
だって、斜めに杖をついてるんだもんね*1
体験した人が、どれだけ不自由さを感じたかはわからない。ただ、傍から見ていると、そう感じてしまった。
難しいもんだねえ。

*1:しかも、サポーターを巻いた側のほうに杖をついている。本来は、いいほうの足の側につく