大妖怪展

予定が入らなかったので、ふと思い立って前から行きたかった「大妖怪展」に行くことにした。
キャッチフレーズが土偶から妖怪ウォッチまで」ということだったので、いざ会場である江戸東京博物館に到着すると、結構親子連れが多い。いいのか、おそらく大半のコーナー、地味だぞ?
まず、チケットを買うまでに一並び。大体15分以上は並んだ。かはく*1だったら、手前のチケットセンターであらかじめ買っておくんだが、ここはそうはいかなかったからなあ。
そしていよいよ会場へ。
のっけから、渋いチョイスの展示が並ぶ。ただ、あとで図録を確認したら、会場では見なかった絵が載っていた。おそらく、展示を入れ替えていたからだろう。それと、のちにあべのハルカスで行われる展示で出されるものも載っているらしい。だから、図録を買う意味があるんだよね。
それはともかく、結構人が並んでいて、流れで見て行かざるを得なかったのがちょっと残念だが、以前から内容は知っていて観てみたかった「稲生物怪録絵巻」とか、各種幽霊画とか、錦絵の「相馬の古内裏」「讃岐院眷属をして為朝をすくふ図」*2などをまとめてみられて満足。
会場にかなりいた子供たちはというと、メモを取りながら真面目に見ている小学校高学年とみられる子がいれば、妖怪ウォッチ目当てに来たっぽい子供が飽きてぐずっていたりと、いろいろ。
メモを取っていた子は、夏休みの自由研究にでもするつもりだろうか。
江戸から中世、縄文土偶へと時間を遡った後、最後のコーナーで一気にカラフルな「妖怪ウォッチ」のアニメキャラが並ぶエリアへ。
でも、古の人々の「身体の異常は体の中の“虫”のせい」という考え方は、実は妖怪ウォッチに直系で受け継がれているんだ。あれの世界観は「何かおかしなことが起こったら、それは妖怪のせい」というものだからね。
もちろんストーリーなんか微塵も展示されておらず、キャラクターが設定とともに並んでるだけだったけど(笑)。
しかし、私は借りなかったけど音声ガイドの担当が声優の井上和彦氏だった。無理してでも借りるべきだったか?
私は余計な解説いらない人だから、いつも借りないんだが……
観終わった後、特別展用のミュージアムショップで図録と絵葉書を一枚買う。この絵葉書が、センスがえらくモダンで目を引く、おまけに会場で見なかった「付喪神図」だったんで、単独でも欲しくなって絵葉書買ったんだけど、図録で作者を確認して驚きつつ納得。
伊藤若冲だったとは。そりゃ描写がほかの絵と違うはずだわ。


ただねえ、今回は行かなかったけど、常設展示の企画展で、伊藤晴雨の幽霊画展やってるんだわ。しかも、東京谷中の全生庵所蔵の作品だという。
これも見にいきたいなあ……
こっちは9月下旬までやっているから、もう一回見にいけるかな。

*1:国立科学博物館

*2:タイトルだけでどんな絵かわかったら相当マニア