観賞

NHKスペシャル「エジプト発掘」第3集観賞。
今回は、クレオパトラとその妹についての話。
返す返すももったいないと思ったのが、クレオパトラの妹だとされた人物の骨から、頭蓋骨が失われていたことだ。
1926年に調査に入ったドイツ人考古学者が頭蓋骨を持ち出し、そのまま失われてしまったというのだ。
それでも、報告書に載っていた写真や測定データから、それを再現することができたのは幸いだった。
再現された頭蓋骨から復元された生前の顔は、美人だった。
クレオパトラも似たような容貌だったとしたら、そら美人だったろうな。
しかし、疑心暗鬼に陥ると、人間てのはどうしようもなくなる。
わざわざ、遠い異国に追放された妹を暗殺することもなかろうに。
強大なローマ帝国に対して、どうするべきかということで国内の意見が割れ、内乱状態になって妹を担いだ徹底抗戦組に一時女王の座を追われた*1からって、反対勢力が接触するのも難しいところにいる妹をねえ……
ところで、古代エジプト最後の女王であるクレオパトラは、プトレマイオス朝の最後の女王でもあるのだが、このプトレマイオス朝、かつてのアレクサンドロス大王の置き土産のギリシャ系の王朝で、今までクレオパトラは白人だというイメージが伝わっていた。
だが、妹の頭蓋骨を調べた結果、彼女はヨーロッパ系と古代エジプト系の両方の特徴を持っているとわかった。
でもまあ、別段驚くことじゃないと思うけど。
かえって、白人の王族の中だけで何代も血を濃くしていったら、いろいろ問題がでたと思うぞ。それよりは、エジプト人の血を入れて、より“我らの王(ファラオ)”を思われるようにしたほうが統治しやすいと思うしね。
そして、クレオパトラ自身の墓は、まだ見つかっていない。彼女の墓が見つかったとき、今まで言い伝えでしかなかったクレオパトラの真実が、わかってくると思うね。

*1:クレオパトラ自身は、ローマ帝国に“取り入って”エジプトを存続させようとした