日曜日に放送した「新シルクロード」を鑑賞。見てはいたんだけど、途中で記憶が飛び飛びになっちゃったからね(苦笑)。
今回の放送は、火薬庫といわれた中東が舞台。
VTRのナレーションで繰り返し出てきたけど、中東紛争の元凶って、実はイギリスなんだよね。
オスマン帝国と戦っていたイギリスが、独立を悲願としていたアラブ人の協力を得るために、作戦将校を送り込んで*1ゲリラ戦を支援するとともに、のちの独立を約束する。
ところが、同じような約束を、“約束の地”に戻ることを悲願としていたユダヤ人に対しても行っていた*2。
で、第二次大戦後、そのあたりを分割統治していたイギリスは、調停を放棄して中東から逃げた。
程なく、イスラエルが建国を宣言。それを認めない周辺アラブ諸国と中東戦争を引き起こすことになる。
だが、ユダヤロビーに押されてイスラエルの後ろ盾になっているアメリカの力もあって、中東戦争はすべてイスラエル側が領土を広げる結果になってしまい、パレスチナ問題が深刻化してしまった。
今回取材班は、その真っ只中に入っていったのだ。
ゴラン高原の“叫びの谷”は、どうしようもないやりきれなさに満ちている。
中東問題は難しい。
今、イスラエルという国があるところは、かつてユダヤの民が住んでいたところであり、“神によって約束された土地”であることは間違いない。
だが、古代ユダヤ国家が滅び、ユダヤ人が世界へ散り散りになったあと、そこに住んだのがパレスチナ人だった。
パレスチナ人が移り住んで、2000年以上の時が過ぎた。
2000年も住んでいれば、そこが“先祖伝来の土地”となるのは当たり前。
双方にとって、その土地は“約束された故郷”なのだ。引けるわけがない。
解決法が見えないのも、むべなるかな……
ただ、イスラエルも、実はとんでもない問題を身の内に抱えてるんだけどね。
ロシア系の移民の中には、自分がユダヤ人であるという意識に乏しく、ユダヤ社会になじめない-古いユダヤの民からは差別される立場でもある-ことから、こともあろうに他のヨーロッパ社会のネオナチと連絡を取り、ナチス思想に染まる若者が出ているという。
ユダヤの国イスラエルにネオナチとはねえ……(苦笑)*3。
拡大路線も考え物だという、いい例という気がするが……