新シルクロード

日曜日に録画していたものを、鑑賞。
これまた、考えさせられる内容だった。
中央アジア、かつてはソ連の中に組み込まれていた国々の今。
キルギスウズベキスタンが舞台。
どちらも、国内での新しい産業がうまく育っておらず、経済的に困窮した状態から抜け出せないでいる。
大学の電気工学科を出て、エンジニアになるつもりだったのに、食べていくために、事故で亡くなった兄の形見のトラックを走らせる運転手になった青年や、国から支払われる日当*1をもらうため、綿花の収穫期間は一日も休まず畑で摘み取り作業を行う女性たち。
かつて、異民族が仲良く暮らしていた古都では、ユダヤ人の流出が相次ぎ、コミュニティ崩壊*2
それがますます、ユダヤ人の移住を招くという事態に陥っている。
多くのユダヤ人がイスラエルに移住するが、パレスチナ問題が今こんがらがっている一つの要因が、多くの移住者をイスラエルが招き入れている政策のせいでもある*3
それでも、さまざまなところで、人々は動き続ける。

*1:摘み取った綿花の重さに対して支払われる。大体日本円にして500円ほど

*2:若者が就職したくても、かつてユダヤ人の間で働いていた“コネ”がなくなり、職に就けなくなってしまっている

*3:移住者の生活する土地を与えなければならないので、“占領地区”に続々入植させた。当然、パレスチナ人との摩擦が起こる