2年越しの襷と途切れた襷

箱根駅伝は、順天堂大学が優勝。一度もトップを譲ることなく、往路も復路も制する完全優勝だった。
昨年、思いもかけない大ブレーキで優勝を逃してから、「あのとき、命をかけて襷を繋いでくれた先輩がいるから、今の自分たちがある」と語った“山の神”今井正人選手*1の言葉にもあるとおり、2年越しの優勝まで一本の襷が繋がった。
一方で、9区から10区への中継地点である鶴見で、母校の襷が途切れる悲劇があった。
ここのところ戦国駅伝といわれ、トップがあっさり独走することがなかったため、繰り上げスタートはなかったんだが、今年とうとう繰り上げスタートが発生してしまった。
一番悲劇的だったのが神奈川大学で、ランナーの姿が見えていたのに無常のピストルが鳴った*2
最終10区の場合、たとえ繰り上げであっても母校の予備の襷をつけて走ることができる。
しかしその襷はあくまでも予備。その前に走ったランナーの汗や涙、何より襷に込めた想いが染み込んでいない。
来年、全チームの襷がスタートからゴールまで繋がりますように。
ちなみに、前回優勝の亜細亜大学は、シードぎりぎりの10位に滑り込み、城西大は2年連続11位に泣いた。
今年の正月が終わった気がする。

*1:今期の順大の主将でもある

*2:神大と、その後にやってきた学連選抜の2チームが襷をつなげなかった