プロフェッショナル

「プロフェッショナル仕事の流儀」先週放送分を見る。
今回は、中央アジアの国タジキスタン*1に派遣されているユニセフ職員の女性。
一時内戦が勃発し、現在でも治安がよくはないかの国で、子供たちを守るために奔走している。
そういう状況を変えるのは、大人である自分たちの仕事である、と。
現地政府との折衝、他の国際機関との協議など、「“その日の仕事をやり終えた”と感
じた日は一日もない」という激務の日々。
それでも「子供たちは待ってくれない」と、国中を飛び回っている。
かつて、ユニセフ職員になりたての頃、激動のコソボに派遣された。必死に努力してもうまくいかず、絶望的になったとき、かつて趣味にしていたスカイダイビングの光景が脳裏をよぎったという。
「“絶望的だからこそ”いつも心に青空を」
遅々として進まないようでも、外から見れば、きっと何かの役には立っているはずだ、という、自分を俯瞰する視点によって、絶望的な状況を乗り越えた。
それ以来、「いつも心に青空を」は確たる信念のようなものになった。
双方が対立し、物事が進まないときでも、どこかに歩み寄れる点はある。それを見つけ出すのが交渉の糸口だという。
「最初の一歩は小さくていい」というのが持論。
まず、一歩を踏み出すのが重要だという。
保健衛生に無理解な地方自治体と折衝したときも、政府と国際機関が合同で資金を出し合っている予防接種の資金に大きな欠損が出たときも、まず小さな一歩を踏み出させた。
一歩踏み出せば、事態は動くからだ。
今日も、子供たちの命を守るために、彼女は走り続けている。

*1:乳幼児死亡率が高く、13人にひとりの子供が5歳まで育たないという厳しい状況にある